Century Therapeutics、iPSC由来膵島置換療法「CNTY-813」の前臨床データ発表:ADA 2026で持続的な血糖コントロール、免疫回避、スケーラブル製造を実証、2026年第4四半期にIND申請予定

BioSpace (via GlobeNewswire) アメリカ
概要
Century Therapeuticsは、ADA 2026年科学セッションにおいて、iPSC由来膵島置換療法候補「CNTY-813」の新しい前臨床データを発表しました。このデータは、同種免疫圧下でCNTY-813が持続的な血糖コントロール、免疫回避、およびスケーラブルな製造能力を示すことを実証しました。同社は既に第1相臨床試験に向けた製造プロセスを確立し、一貫した製品品質を実証しており、2026年第4四半期にIND(治験薬申請)を予定していると報告しています。この成果は、iPSCベースの糖尿病治療に新たな展望を拓くものです。
詳細

主要成果

Century Therapeuticsは、ADA(アメリカ糖尿病学会)2026年科学セッションで、iPSC(人工多能性幹細胞)由来膵島置換療法候補「CNTY-813」の画期的な前臨床データを発表しました。このデータは、同種免疫圧(アロ免疫圧)下においてもCNTY-813が持続的な血糖コントロールを維持し、さらに免疫回避特性とスケーラブルな製造能力を有することを明確に示しています。同社は、2026年第4四半期に第1相臨床試験のIND(治験薬申請)を予定しています。

技術・臨床詳細

  • CNTY-813の特性: CNTY-813は、iPSCを分化させて作製された膵島様細胞を移植することで、インスリン産生機能を回復させることを目指す治療法です。特に、iPSC由来であるため、細胞の無制限な供給が可能であり、遺伝子編集技術により免疫回避特性を付与することで、同種移植における拒絶反応のリスクを低減するよう設計されています。
  • 前臨床データが示す優位性:
    • 持続的な血糖コントロール: 動物モデルにおける前臨床試験で、CNTY-813が持続的に血糖値を正常範囲に維持する能力が確認されました。これは、長期的なインスリン注射の必要性を低減または排除する可能性を示唆します。
    • 同種免疫圧下での免疫回避: 同種免疫反応は移植細胞の拒絶の主要な原因となりますが、CNTY-813は遺伝子編集によりHLAクラスIおよびIIの発現を抑制したり、免疫抑制分子を発現させたりすることで、同種免疫圧下でも免疫拒絶から回避できることが示されました。これは「オフザシェルフ」(既製)製品としての実現可能性を大きく高めます。
    • スケーラブルな製造能力: 第1相臨床試験に向けた製造プロセスが確立され、一貫した製品品質が実証されました。これにより、将来的な商業生産に必要な大量供給の道筋が示され、製造コストの最適化にも繋がります。
  • IND申請計画: Century Therapeuticsは、これらの有望な前臨床データに基づき、2026年第4四半期にCNTY-813のIND申請を行う計画です。これは、糖尿病患者にとって新たな治療選択肢が現実となるための重要なマイルストーンです。

背景・業界文脈

1型糖尿病や重症2型糖尿病の患者は、生涯にわたるインスリン注射や膵島移植を必要としますが、膵島移植はドナー不足や免疫抑制剤の生涯服用といった課題があります。iPSC由来の膵島細胞は、これらの課題を克服する可能性を秘めており、特に免疫回避機能を付与された「既製」製品は、ドナー依存性を排除し、治療のアクセシビリティを劇的に向上させます。Century Therapeuticsの成果は、この分野における最先端の研究開発を代表するものです。

今後の展望

CNTY-813のIND申請とそれに続く臨床試験の開始は、iPSC由来細胞治療が糖尿病治療のパラダイムを大きく変える可能性を示しています。持続的な血糖コントロール、免疫回避、スケーラブルな製造能力という3つの重要な特性が前臨床段階で実証されたことは、本治療薬の成功確率を高めます。将来的には、CNTY-813が糖尿病患者の生活の質を劇的に向上させ、インスリン注射からの解放を実現する画期的な治療法となることが期待されます。

元記事: https://www.biospace.com/press-releases/new-cnty-813-preclinical-data-demonstrate-durable-glucose-control-immune-evasion-under-alloimmune-pressure-and-scalable-manufacturing-at-ada-2026

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次