#18 Henlius、c-Met/EGFR二重特異性ADC「HLX48」の中国NMPAからIND承認を取得

FirstWord Pharma 中国
概要
Shanghai Henlius Biotech, Inc.は、自社開発のc-Met/EGFR二重特異性抗体薬物複合体(ADC)「HLX48」が、進行性および転移性固形腫瘍の治療薬として中国国家薬品監督管理局(NMPA)から治験薬(IND)承認を得たことを発表した。HLX48は、c-Met/EGFR二重特異性抗体にカンプトテシン系DNAトポイソメラーゼI阻害剤ペイロードを結合させたもので、相乗的な抗腫瘍効果と良好な安全性プロファイルを目指している。
詳細

背景

固形腫瘍の治療は、標的薬の耐性獲得、薬剤送達の非効率性、および腫瘍内での抗原発現の不均一性といった課題に直面しています。抗体薬物複合体(ADC)は、これらの課題の一部を克服するための有力なアプローチですが、単一抗原を標的とする従来のADCには限界があります。複数の癌関連抗原を同時に標的とすることで、より効果的で持続的な抗腫瘍効果が期待できる二重特異性ADCの開発が注目を集めています。

主要内容

中国のバイオ医薬品企業Shanghai Henlius Biotech, Inc.は、同社が独自に開発した次世代抗体薬物複合体(ADC)であるc-Met/EGFR二重特異性ADC「HLX48」が、中国国家薬品監督管理局(NMPA)から治験薬(IND)承認を取得したことを発表しました。これにより、HLX48は進行性および転移性固形腫瘍患者を対象とした臨床開発に進むことが可能となります。

  • 二重特異性ターゲット: HLX48は、癌の増殖、生存、転移、血管新生に深く関与するc-MetとEGFRという二つの重要な受容体を同時に標的とするように設計されています。これらの受容体は、多くの固形腫瘍で異常な活性を示しており、二重に標的とすることで、単一標的療法では達成できない相乗的な抗腫瘍効果が期待されます。
  • ペイロードと連結技術: HLX48は、c-Met/EGFR二重特異性抗体に、強力な細胞傷害性薬剤であるカンプトテシン系のDNAトポイソメラーゼI阻害剤をペイロードとして結合させています。DNAトポイソメラーゼI阻害剤は、DNA複製を阻害することで癌細胞を死滅させるメカニズムを持ち、高活性を示すことが知られています。この薬剤をADCとして癌細胞に特異的に送達することで、全身性の毒性を低減しつつ、高い抗腫瘍効果を期待できます。
  • 期待される効果: この二重特異性アプローチと強力なペイロードの組み合わせにより、HLX48は、既存の治療法が奏効しなかった進行性および転移性固形腫瘍患者に対して、より優れた治療効果と良好な安全性プロファイルを提供することを目指しています。

影響と展望

HLX48のIND承認は、二重特異性ADC技術が固形腫瘍治療における新たなフロンティアを開拓していることを示しています。特に、c-MetとEGFRという癌の主要な駆動因子を同時に標的とすることで、癌細胞の薬物耐性メカニズムを克服し、より広範な患者群に対する効果が期待されます。この薬剤が臨床開発に進むことで、難治性の進行性固形腫瘍患者に新たな治療選択肢が提供される可能性が高まります。中国発のこのような革新的なADCの開発は、中国のバイオ医薬品イノベーション能力の向上を裏付けるものであり、世界の癌治療研究に貢献するでしょう。将来的には、二重特異性ADCが癌治療の標準となる可能性も秘めており、今後の臨床試験結果が注目されます。

元記事: https://firstwordpharma.com/story/7467158

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