住友ベークライト、車載パワー半導体向け高信頼性封止材料を発表、EV・HEVの安全性と効率向上へ

Automotive Electronics World 日本
概要
住友ベークライトは、電気自動車(EV)およびハイブリッド車(HEV)向け車載パワー半導体の高信頼性化に貢献する、新たな封止材料を発表しました。この材料は、高温多湿環境下でも優れた耐久性を発揮し、半導体デバイスの長期安定動作を保証します。これにより、EV・HEVの駆動システムにおける効率と安全性を向上させ、次世代自動車の進化を加速させる重要なソリューションとなります。
詳細

主要成果

住友ベークライトは、電気自動車(EV)およびハイブリッド車(HEV)の高性能化と高信頼性化を支えるため、車載パワー半導体向けに特別に開発された高度な封止材料を発表しました。この新材料は、自動車特有の厳しい高温および高湿環境下でも、半導体デバイスを確実に保護し、優れた長期安定性と耐久性を提供します。これは、EV・HEVのモーター制御や電力変換システムにおいて、デバイスの故障リスクを低減し、全体的な効率と安全性を向上させる上で極めて重要な進歩です。

技術・臨床詳細

  • 高温・高湿耐性: 自動車のエンジンルームやバッテリーシステム近辺など、150℃を超える高温や高湿度といった過酷な環境条件下でも、封止材の劣化や密着性低下を防ぎます。これにより、半導体デバイスの寿命を延ばし、長期信頼性を保証します。
  • 低ストレス特性: 半導体チップと封止材の間の熱膨張係数(CTE)ミスマッチによる応力を最小限に抑え、チップのクラックや配線の断線リスクを低減します。特に、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった次世代パワー半導体は熱発生が大きく、この特性が重要になります。
  • 優れた接着性と耐薬品性: 様々なパッケージ基板材料に対して強固な接着力を持ち、自動車で使用される油や冷却液などへの耐薬品性も兼ね備えています。
  • 部分放電特性の改善: 高電圧が印加されるパワー半導体において、部分放電の発生を抑制し、絶縁破壊を防ぐことで、デバイスの安全性と信頼性を高めます。

背景・業界文脈

自動車産業は、電動化の波に乗り、EV・HEVへのシフトが急速に進んでいます。これらの電動車両の中核をなすのが、モーター駆動やバッテリー管理を担うパワー半導体です。パワー半導体は、高電圧・大電流を扱うため発熱が大きく、また高温多湿、振動といった車載環境特有の厳しい条件に常にさらされます。そのため、半導体素子を保護する封止材料には、極めて高い信頼性と耐久性が求められていました。従来の封止材では対応しきれない課題が顕在化しており、新材料の開発が喫緊の課題となっていました。

今後の展望

住友ベークライトのこの先進的な封止材料は、EV・HEVの更なる高性能化、高信頼性化を加速させる基盤技術となるでしょう。これにより、自動車メーカーはより自由度の高い設計が可能となり、航続距離の延長、充電時間の短縮、システムの軽量化といった利点を享受できます。特に、レベル3以上の自動運転車の普及には、電子システムの極めて高い信頼性が不可欠であり、この封止材料はその実現に貢献します。今後、同社はグローバルな車載半導体サプライチェーンにおいて、その存在感を一層高めていくことが期待されます。

元記事: #

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