中国で実施のHER2標的療法neoPICD第II相試験、局所進行HER2陽性乳がんで60.2%の病理学的完全奏功を達成、ASCO Breakthrough 2026で発表

The ASCO Post アメリカ
概要
HER2標的レジメンが、局所進行HER2陽性乳がん患者を対象とした中国での第II相neoPICD試験において、高率の病理学的完全奏功(pCR)を達成しました。2026年ASCO Breakthrough会議で発表されたこの試験では、124人の患者が登録され、全体で60.2%のpCR率が確認されました。特にホルモン受容体陰性腫瘍でより顕著な奏功が示されており、この結果はHER2陽性乳がん治療における新たな選択肢となる可能性を強く示唆しています。
詳細

主要成果

第II相neoPICD試験において、HER2標的レジメンが局所進行HER2陽性乳がん患者に投与され、60.2%という非常に高い病理学的完全奏功(pCR)率を達成したことが、2026年ASCO Breakthrough会議で発表されました。

技術・臨床詳細

この試験は中国で実施され、合計124人の局所進行HER2陽性乳がん患者が登録されました。HER2標的レジメンの投与後、手術検体における病理学的完全奏功率は60.2%に達し、これはがん細胞が完全に消失したことを意味します。この奏功は、特にホルモン受容体(HR)陰性の腫瘍患者においてより顕著な効果を示しており、HRステータスによる治療反応性の違いが示唆されました。この結果は、HER2陽性乳がんの術前補助療法における強力な有効性を示すものであり、患者の長期的な予後改善に貢献する可能性を秘めています。

背景・業界文脈

HER2陽性乳がんは、そのアグレッシブな特性から効果的な治療法が求められています。近年、HER2標的薬の開発が進み、治療成績は向上していますが、局所進行がんに対する新たな高有効性レジメンの確立は依然として重要な課題です。病理学的完全奏功(pCR)は、術前補助療法における重要なサロゲートエンドポイントであり、pCRを達成した患者は非達成患者に比べて再発リスクが低いことが知られています。このため、60%を超えるpCR率は臨床的に非常に意義深いものです。

今後の展望

neoPICD試験の有望な結果は、局所進行HER2陽性乳がんの術前補助療法として、このHER2標的レジメンが新たな標準治療となり得る可能性を示しています。特にHR陰性腫瘍における高い奏功は、個別の患者特性に応じた治療戦略の最適化につながるでしょう。今後は、長期的な無病生存期間(DFS)や全生存期間(OS)データを含む、さらなる大規模な第III相臨床試験での検証が期待されます。この成果は、HER2陽性乳がん患者の治療成績をさらに向上させ、個別化医療の進展に大きく寄与するものと見られます。

元記事: https://ascopost.com/news/august-2026/her2-targeted-regimen-yields-high-pathologic-complete-response-rate-in-locally-advanced-breast-cancer/

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