ヘンケル、再加工性を向上させる内部脱着可能なPURホットメルト接着剤を投入

概要
ヘンケル・アドヒーシブ・テクノロジーズは、家電製品の生産効率向上と廃棄物削減を目指し、新しいポリウレタンホットメルト接着剤「Technomelt PUR 9015 BV/WV」を導入した。この革新的な接着剤は高い初期接着強度を持ち、大型ガラスパネルなどの部品を組み立て直後に安全に扱えるため、一時的な仮固定が不要になる。最大の特長は内部脱着機能で、塗布後2時間以内であれば熱で軟化させ、残留物なく除去・再加工が可能。ガラス、ABS、PCM、アルミニウムなど多様な基材に対応し、高いクリープ抵抗、柔軟なオープンタイム、高い耐熱性、低粘度を備えている。
詳細

背景:生産効率とサステナビリティの追求

現代の製造業、特に家電製品の組み立てラインでは、生産効率の最大化と同時に、環境負荷の低減、すなわちサステナビリティへの貢献が強く求められています。従来の接着プロセスでは、部品の仮固定に時間がかかったり、不良品発生時の再加工が困難であったりすることが、生産コストの増大や廃棄物の発生に繋がる課題となっていました。このような背景の中、接着剤メーカーには、高い接着性能を維持しつつ、生産性と環境配慮を両立させる革新的なソリューションが求められています。

主要内容:ヘンケルの革新的PURホットメルト接着剤「Technomelt PUR 9015 BV/WV」

ヘンケル・アドヒーシブ・テクノロジーズは、これらの製造現場の課題に応えるべく、新開発のポリウレタン(PUR)ホットメルト接着剤「Technomelt PUR 9015 BV/WV」を発表しました。この接着剤は、その多機能性と高度な特性により、家電製品の製造プロセスに大きな変革をもたらすことが期待されています。

  • 高い初期接着強度:Technomelt PUR 9015 BV/WVは、塗布直後から非常に高い初期接着強度を発揮します。これにより、大型ガラスパネルなどの重い部品でも、組み立て直後に安全に扱えるようになり、従来必要とされていたテープやクランプなどの一時的な固定具が不要になります。これは、生産ラインの簡素化とサイクルタイムの短縮に大きく貢献します。
  • 内部脱着機能(Debonding Capability):この接着剤の最も画期的な特長は、接着層を熱的に軟化させ、残留物を残さずに部品を取り外せる内部脱着機能です。塗布後最大2時間以内であればこの機能が利用可能であり、製造過程で発生した不良品や部品の配置ミスなどを容易に修正・再加工できます。これにより、不良品の廃棄量を削減し、資源の有効活用とコスト削減に繋がります。
  • 多様な材料への接着性:ガラス、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PCM(プレコートメタル)、アルミニウムなど、家電製品に広く用いられる多様な基材に対して優れた接着性能を発揮します。これにより、複雑なマルチマテリアル設計の製品にも柔軟に対応できます。
  • 優れた物性:
    • 高いクリープ抵抗:接着後も外部応力に対して変形しにくく、長期的な信頼性を保ちます。
    • 柔軟なオープンタイム:2.5分から8分という幅広いオープンタイム(接着剤が塗布されてから貼り合わせが可能な時間)を提供し、様々な生産速度や部品サイズに対応可能です。
    • 高い耐熱性:接着後に高温環境に曝されても性能が安定します。
    • 低い粘度:手動および自動の両方の塗布システムで、精密かつ均一な塗布が可能であり、生産ラインでの適用が容易です。

影響と展望:製造業の効率化と持続可能な未来

Technomelt PUR 9015 BV/WVの導入は、家電製品製造業界における生産効率と品質を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。特に、再加工が容易になることで、不良率の低減、廃棄物の削減、そして製造コストの大幅な圧縮が期待されます。これは、ヘンケルが掲げるサステナビリティ目標にも合致する製品開発であり、資源循環型社会への貢献を示しています。今後、同様の機能を持つ接着剤が他の産業分野、例えば自動車や電子機器の組み立てにも応用されれば、製造業全体の生産性向上と持続可能性への貢献がさらに加速するでしょう。接着技術の進化は、製品の性能だけでなく、製造プロセスと環境負荷にも大きな影響を与える重要な要素であり続けます。

元記事: https://news.ialconsultants.com/post/henkel-lunches-pur-hotmelt-adhesive-with-internal-debonding-capability

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