Century Therapeutics、iPSC由来1型糖尿病治療薬CNTY-813が前臨床で耐久性血糖コントロールと免疫回避能力を実証

BioSpace (Century Therapeutics) アメリカ
概要
Century Therapeuticsは、米国糖尿病学会(ADA)2026年次総会で、1型糖尿病向けiPSC由来膵島置換療法CNTY-813の新たな非臨床データを発表しました。データは、非臨床モデルで8ヶ月以上にわたる持続的な血糖コントロール、免疫抑制なしでの同種免疫圧下での免疫回避能力、およびPhase 1臨床試験供給のために確立されたスケーラブルな製造プロセスを実証しました。同社は2026年第4四半期にIND申請を計画しており、1型糖尿病の機能的治癒に向けて大きく前進しています。
詳細

主要成果

Century Therapeuticsは、米国糖尿病学会(ADA)2026年次総会において、1型糖尿病(T1D)向けにAllo-Evasion™ 5.0免疫回避技術で設計されたiPSC由来膵島置換療法「CNTY-813」の画期的な非臨床データを発表しました。発表されたデータは、非臨床モデルにおいて8ヶ月以上にわたる耐久性のある血糖コントロールを実証し、免疫抑制剤を使用せずに同種免疫圧下で強力な免疫回避能力を示しました。さらに、Phase 1臨床試験の供給に向けたスケーラブルな製造プロセスも確立されており、CNTY-813が1型糖尿病の機能的治癒を提供する可能性を強く示唆するものです。

技術・臨床詳細

CNTY-813は、ヒトiPSCから分化誘導された膵島様細胞であり、Century Therapeutics独自のAllo-Evasion™ 5.0遺伝子編集プラットフォームによって、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIおよびIIの発現を制御し、非自己細胞に対するT細胞およびNK細胞の免疫応答を回避するように設計されています。非臨床モデル(ヒト化マウスおよび大型動物モデル)での研究では、CNTY-813細胞が移植後8ヶ月以上の長期にわたり安定したインスリン分泌と血糖値の正常化を維持することが示されました。特筆すべきは、免疫抑制剤を投与しない条件下でも免疫回避が機能し、同種移植片の拒絶反応が抑制された点です。製造面では、GMP基準に準拠した大規模培養プロセスが確立されており、安定した品質と十分な量の細胞を効率的に生産できることが確認されています。これは、臨床試験および将来の商業化にとって極めて重要な要素です。

背景・業界文脈

1型糖尿病は、自己免疫疾患により膵臓のインスリン産生β細胞が破壊されることで発症し、生涯にわたるインスリン補充療法が必要となる慢性疾患です。現在の治療法は血糖値を管理するものの、根治には至らず、重篤な合併症のリスクを伴います。膵島移植は根治的な治療法となりえますが、ドナー不足と生涯にわたる免疫抑制剤の服用が課題です。CNTY-813のようなiPSC由来の膵島置換療法は、無限の細胞供給源を提供し、免疫回避技術により免疫抑制剤の必要性を低減または排除できる可能性を秘めており、これらの課題に対する画期的な解決策として期待されています。特に、既存の治療では機能的治癒が困難であることから、CNTY-813の進展は患者と医療業界にとって大きな希望となります。

今後の展望

CNTY-813の非臨床データで示された耐久性のある血糖コントロール、強力な免疫回避、およびスケーラブルな製造プロセスは、1型糖尿病治療における大きなブレークスルーとなる可能性を秘めています。Century Therapeuticsは、これらの成果に基づき、2026年第4四半期に米国食品医薬品局(FDA)へ治験薬申請(IND)を提出する計画です。IND申請の承認後、CNTY-813のフェーズ1臨床試験が開始され、ヒトでの安全性と有効性が検証されることになります。このプログラムが成功すれば、1型糖尿病患者の生活の質を劇的に向上させ、インスリン依存から解放される機能的治癒の実現に大きく貢献することが期待されます。

元記事: https://www.biospace.com/press-releases/century-therapeutics-new-cnty-813-preclinical-data-demonstrate-durable-glucose-control-immune-evasion-under-alloimmune-pressure-and-scalable-manufacturing-at-ada-2026/

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