主要成果
BYD Energy Storageは、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビでマスダール(Masdar)が開発を進める「Round the Clock (RTC)」再生可能エネルギープロジェクトにおいて、総容量11.275 GWhという大規模なバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の供給契約を獲得しました。これは、5.2 GWの太陽光発電アレイと合計19 GWhのバッテリーシステムを組み合わせた世界最大の太陽光発電併設蓄電プロジェクトであり、BYDの「Haohan」ストレージシステムがその主要部分を担うことになります。
技術・プロジェクト詳細
- プロジェクト名: Round the Clock (RTC) 再生可能エネルギープロジェクト
- 所在地: アブダビ、アラブ首長国連邦(UAE)
- 主要開発者: マスダール (Masdar)
- バッテリーサプライヤー: BYD Energy Storage
- BYDによる供給容量: 11.275 GWh
- 全体バッテリーシステム容量: 19 GWh
- 太陽光発電容量: 5.2 GW
- システム: BYDのHaohanストレージシステム
- 目的: 24時間体制でのクリーンで信頼性の高い電力供給を実現し、UAEのエネルギー転換を加速。
このプロジェクトは、日中の太陽光発電の余剰電力を貯蔵し、夜間や日照量の少ない時間帯に供給することで、グリッドの安定化と再生可能エネルギーの最大限の活用を目指します。BYDのHaohanシステムは、その大規模な蓄電能力と効率性で、この複雑な要件を満たすために選定されました。
背景・業界文脈
世界的に再生可能エネルギーの導入が加速する中、太陽光や風力発電の変動性を補完する大規模なエネルギー貯蔵システムの需要が急速に高まっています。特にグリッドスケールのバッテリー貯蔵は、電力網の安定化、周波数調整、ピークシフトなどの役割を担い、エネルギー転換の実現に不可欠な要素です。近年、中国のバッテリーメーカーは、EVバッテリー市場だけでなく、グリッドスケール貯蔵市場でも技術力とコスト競争力で世界をリードしており、今回のBYDの大型契約は、その支配的な地位を改めて示すものとなります。UAEは、石油依存からの脱却と持続可能な未来への移行を目指し、大規模な再生可能エネルギープロジェクトに積極的に投資しています。
今後の展望
アブダビのRTCプロジェクトは、世界最大級の統合型再生可能エネルギーシステムとして、グリッドスケール貯蔵の新たなベンチマークを確立するでしょう。BYD Energy Storageによる11.275 GWhの供給は、中国メーカーが世界の大規模蓄電市場において、技術力、生産能力、そしてコスト競争力の面で決定的な優位性を持っていることを明確に示しています。このプロジェクトの成功は、世界中の電力会社や政府に対し、再生可能エネルギーと大規模バッテリー貯蔵の統合が、いかにクリーンで信頼性の高い24時間体制の電力供給を実現できるかを示す強力な事例となります。UAEのエネルギー転換目標達成に大きく貢献するとともに、グローバルなエネルギー貯蔵市場の進化をさらに加速させるでしょう。
元記事: https://electrek.co/2026/07/10/byd-masdar-11-gwh-rtc-storage-abu-dhabi/
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