東京理科大学など14団体、NEDO採択でレアメタルフリーのナトリウムイオン電池量産技術開発へ

読売新聞オンライン 日本
概要
東京理科大学と、電池セルメーカー、部材メーカーを含む12団体が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新型蓄電池技術開発・高度解析」事業に採択されました。この国家プロジェクトは、レアメタルを使用しない次世代蓄電池であるナトリウムイオン電池の量産技術開発を目的としています。採択された団体は、部材開発からセル設計、量産プロセス検討まで一体で進め、国際的な競争力を持つナトリウムイオン電池の早期実用化を目指します。
詳細

主要成果

東京理科大学を主導機関とし、国内の主要な電池セルメーカー、部材メーカー、大学、国立研究開発法人など計14団体からなるコンソーシアムが、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新型蓄電池技術開発・高度解析」事業に採択されました。この国家プロジェクトは、希少なレアメタルに依存しない次世代蓄電池として期待されるナトリウムイオン電池の量産技術を確立することを目標としています。

技術・臨床詳細

本プロジェクトは、ナトリウムイオン電池の製造コストを低減し、性能を向上させるための包括的なアプローチを採用しています。具体的には、ナトリウムイオン電池を構成する正極材、負極材、電解液などの部材開発から、これらの部材を最適に組み合わせるセル設計、そして最終的な大規模量産に向けたプロセス技術の確立まで、バリューチェーン全体を網羅します。特に、部材レベルでは、既存のリチウムイオン電池で課題となっているリチウムやコバルトなどのレアメタルを使用せず、地球上に豊富に存在するナトリウムを利用することで、資源制約のリスクを大幅に低減します。コンソーシアム内の多様な専門知識と技術を結集することで、高性能かつ安価なナトリウムイオン電池の早期実用化を目指します。

背景・業界文脈

世界的に電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの大規模貯蔵システム(ESS)の需要が高まる中、現在の主力であるリチウムイオン電池は、リチウムやコバルトといったレアメタルの供給安定性や価格変動リスクに直面しています。日本政府は、エネルギー安全保障と産業競争力強化のため、レアメタル依存度の低い次世代蓄電池技術の開発を国家戦略として推進しています。NEDOの採択事業は、この戦略の重要な柱であり、国内外の技術競争が激化する中で、日本がナトリウムイオン電池分野で国際的なリーダーシップを確立するための基盤を築くものです。

今後の展望

このNEDO採択プロジェクトの成功は、日本のバッテリー産業にとって大きな転換点となるでしょう。ナトリウムイオン電池の量産技術が確立されれば、EV、定置型ESS、産業用電源など幅広い分野で、より安価で持続可能なバッテリーソリューションが提供されることになります。これにより、日本国内のバッテリー製造基盤が強化され、サプライチェーンの強靭化にも貢献します。また、レアメタルフリーという特徴は、環境負荷の低減にも繋がり、持続可能な社会の実現に寄与します。本プロジェクトは、日本が次世代蓄電技術のイノベーションを牽引し、グローバル市場での競争優位性を確立するための重要な試金石となるでしょう。

元記事: https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260709-GYT1T00242/

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