InterBattery 2026:韓国バッテリー産業、EVからAI・ロボットへ軸足転換

公開日 2026年03月11日

目次

概要

「InterBattery 2026」で、韓国バッテリー業界は電気自動車(EV)市場への依存から脱却し、AIデータセンターやロボットなどの次世代市場への戦略的転換を表明しました。Samsung SDIはデータセンター用UPSとESS、LG Energy SolutionやSK Onはロボット向けソリューションを強調。特に全固体電池の商用化ロードマップが焦点となり、LGESはロボット向け全固体電池セルを初公開、Samsung SDIは人型ロボット用「SolidStack」を来年量産予定と発表しました。

詳細

EV市場の減速と戦略転換の背景

ソウルで開催された「InterBattery 2026」において、韓国のバッテリー業界は、電気自動車(EV)市場への過度な依存から脱却し、人工知能(AI)データセンターやロボットといった新たな次世代市場へと戦略的軸足を転換する姿勢を明確に示しました。これは、EV市場の一時的な減速に対応し、将来的な成長機会を確保するための重要な動きとされています。各社は、安全性とエネルギー密度に優れた全固体電池が、これらの新しい応用分野における基盤動力として極めて重要であるとの認識を共有しています。

主要企業の全固体電池開発ロードマップ

韓国の主要バッテリーメーカーは、今回の展示会で全固体電池の商用化に向けた具体的なロードマップと技術を披露しました。

  • Samsung SDI: データセンター向けのUPS(無停電電源装置)とESS(エネルギー貯蔵システム)に加え、全固体電池技術に「SolidStack」という独自ブランド名を冠しました。特に、人型ロボット専用のパウチ型全固体電池サンプルを初公開し、年内に開発・検証を完了し、翌年からの量産体制入りを目指す計画を発表しました。
  • LG Energy Solution: ロボットへの適用が可能な全固体電池セルを初めて公開しました。同社は、ロボティクス市場での先行採用を通じて技術の完成度を高め、その後、2029年にはEVへの適用を目指すという段階的な計画を明らかにしています。
  • SK On: ロボット向けソリューションも前面に打ち出し、次世代バッテリー技術への取り組みを強調しました。

「フィジカルAI」時代の基盤動力としての期待

この展示会は、安全性とエネルギー密度に優れた全固体電池が、ロボットやUAM(都市型航空モビリティ)など、物理世界で機能する「フィジカルAI」の基盤動力として大きく注目されている現状を示しています。各社が、全固体電池の技術開発と商用化に向けて激しい競争を繰り広げており、これにより、バッテリー業界はEVに加えて、AI、ロボティクス、ESSといった多様な産業分野での新たな成長機会を掴もうとしています。この戦略的転換は、未来の技術インフラを支える上でバッテリーが果たす役割の拡大を示唆しています。

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